菅義偉総理は職域でのコロナワクチン接種が始まった21日、都内の接種会場を訪れ、緊急事態宣言が出される場合の「五輪観客」について「国民の安全安心のために無観客にすることも辞さない」と語った。
菅総理は記者団から、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長が「無観客が望ましい」と提言し、有観客の場合は3つの点=(1)現行の大規模イベント開催基準(収容人数の50%以下で最大1万人)より厳しい基準を採用する(2)観客は開催地の人に限り、移動経路を含め感染対策ができる人々に限る(3)感染拡大・医療逼迫(ひっぱく)予兆が探知される場合は時期を逸せず「無観客」にすること=を求めたことについて「尾身会長はじめ皆さんの提案はしっかり受け止めさせていただきたい」と答えた。
そのうえで、菅総理は競技会場への入場者数について「これから五者協議で話し合われるが、政府としては、まん延防止や緊急事態宣言の場合、通常の場合に関しての上限を決めているので、そうしたことを中心にして検討されるだろう。緊急事態宣言が必要になった場合、無観客試合というのも臨機応変に行うということも考えながら、国民の安全安心を最優先にする。当然のことだと思っている。安全安心のために無観客にすることも辞さない」と答えた。(編集担当:森高龍二)