小山田氏のいじめ「過去と看過できない」野党

2021年07月20日 06:49

小中高時代に障がいを持つ同級生に「いじめ」を繰り返したと認めている小山田圭吾氏が東京五輪・パラリンピックの開閉会式組織メンバーに参画し、開会式の演出・楽曲を担当することへの問題が、19日開かれた立憲など東京オリンピック総点検野党合同チームによるヒアリングでも取り上げられ「過去のこととして看過できるものではない」と強く問題提起された。

 野党議員からは「五輪大会組織委員会は小山田氏の言動について把握していなかったのか、いつ言動を把握したのか、また、今回、なぜ不問にするとしたのか、組織委員会として何が事実だったのかをきちんと調査し把握しないといけない」などが求められた。

 野党議員らは「障がい者への大変な問題を今、投げかけているのだから、大会がもう始まるからいいじゃないか、というようなことでは絶対にない。政府としての認識を示してほしい」と要請。

 これに対し、内閣官房オリンピック・パラリンピック推進本部の渡部保寿事務局参事官は「持ち帰って確認させていただきます」と答えるにとどまった。

 これに立憲の山井和則衆院議員は「あまりにも許せない事案なので、ほんとに(小山田氏の行為を)許せない。野党合同チームの総意として強く抗議し、看過できないといいたい」と怒りを抑えながら抗議した。

 小山田氏の同級生の障がい者へのいじめでは、雑誌インタビューの回顧部分で「ウンコを喰わしたりさ。ウンコ喰わした上にバックドロップしたりさ、マットレス巻きにして殺しちゃった事件とかあったじゃないですか、そんなことやってたし、跳び箱の中に入れたり(ロッキンオン・ジャパン=94年1月号、クイック・ジャパン=95年3月号)」と語っていたとしている。

 問題が大きくなり、16日になって、小山田氏はツイッターで謝罪したが、インタビュー記事に「発売前の原稿確認ができなかったこともあり、事実と異なる内容も多く記載されており」としているが、どの部分が異なるのかはきしていない。

 一方「学生時代、そしてインタビュー当時の私は、被害者である方々の気持ちを想像することができない、非常に未熟な人間であったと思います」と釈明し「大変今更ではありますが、連絡を取れる手段を探し、受け入れてもらえるのであれば、直接謝罪をしたいと思っております」と綴っていた。海外メディアもこの問題を取り上げており、大会開会を数日後に控えて、小山田氏の楽曲が世界各国に流されることへの影響・反応など、小山田氏や五輪組織委の対応が注視されている。(編集担当:森高龍二)