夏のマスク着用率96%。熱中症対策、3Lの水分補給が理想。9割が補給不足。

2021年08月12日 06:52

画・夏のマスク着用率96%。熱中症対策、3Lの水分補給が理想。9割が補給不足。

BRITA Japanがマスクと熱中症対策に関し調査。マスク着用率は95.9%。熱中症の危険を感じた42.4%。熱中症に有効とされる1日あたりの水分摂取量は約3L

 岐阜県では最高温度が40度を超えるなど日本列島全体が猛暑の中にある。同時に新型コロナ感染は東京などで緊急事態宣言下にあるほか全国で感染者数の最多が更新されるなどデルタ株の広がりとともに勢いを増している。感染力を増したコロナ感染が拡大している中、外出時のマスク着用はこれまでにも増して必要不可欠だが、猛暑の中でのマスク着用は熱中症のリスクを増大させる。熱中症リスクを軽減するには小まめな水分補給が必要だが、多くの人達が十分な量の水分補給を行っていない現状のようである。

 浄水器販売業のBRITAの日本法人が7月下旬、全国の20~60代の男女632人を対象にマスクと熱中症対策に関してアンケート調査を実施、8月6日にその集計結果を公表している。

 調査結果によると、外出時のマスク着用率は95.9%で、ほとんどの者が外出時にマスクを着用しているようだ。マスクを着用し熱中症の危険を感じた者の割合は、昨年調査では48.3%であったが、今年の調査でも7月の下旬の時点で42.4%が熱中症の危険を感じており、約半数が熱中症の危険を感じているようだ。

 「マスクで熱中症にならないように工夫をしているか」という質問に対しては、「とても工夫している」、「少し工夫している」の合計は28.8%にとどまった。世代別には20代の37.1%が最も高く、年代が高くなるにつれ少なくなる傾向が見られるが、40代の24.0%が最も低くなっている。工夫の内容は「通気性の良いマスクをする」が60.6%で最も多く、感染症対策としては問題がありそうだ。

 熱中症対策としては、「小まめに水分補給をする」が72.0%で最も多く、次いで「冷房を活用する」52.4%、「涼しい服装をする」44.6%と続いている。筋力が落ちると熱中症になるリスクは増大するが、猛暑の中「運動量が減った」と回答している者が26.2%おり、内科医の工藤孝文氏は「週1~2回以上の運動習慣がベター」と指摘している。また「熱中症に有効とされる1日あたりの水分摂取量は約3L」と指摘されているが、調査結果では約9割、87.1%の者が1日当たりの水分摂取量を3L未満と答えており、水分補給量が十分でない者がほとんどのようだ。熱中症対策として有効な水分摂取頻度は30分に1回以上とされるが、これを実現できているものは39.4%にとどまった。マスクをしていると体温が上がりやすくなるため、「小まめな水分補給が重要」と工藤医師は強調している。(編集担当:久保田雄城)