感染拡がるオミクロン。「家の空気はきれいにしたい」97%超のニーズに応えるシステム

2022年01月16日 10:12

①室内換気システム画像 積水1217B

積水ハウスの次世代室内環境システム「SMART-ECS」は、熱交換型換気システムと空気清浄設備で、ウイルスなどに配慮し、窓を開けずに快適な室内空気環境を実現できる

 世界各地でオミクロン株による感染が急拡大している。オミクロン株は、これまでの変異株などと比べると重症化リスクは低いといわれてはいるが、デルタ株の3倍以上と推定される高い伝播性を持ち、潜伏期間も短く、さらにはワクチン接種を受けた後でも感染してしまう「ブレークスルー感染」の確率も高いとみられることから、不安は増すばかりだ。今後、爆発的に感染者が増加すれば、医療体制をひっ迫しかねない。それに伴い、医療や介護に従事するエッセンシャルワーカーの確保や維持が困難になることも懸念される。また、新たな変異株の出現も心配だ。オミクロン株の感染力と、デルタ株の重症化リスクの高さを兼ね備えた変異株でも現れたらお手上げだ。

 昨年末、ようやく落ち着きを取り戻し始めた人々の暮らしも、再び緊張感に包まれている。人が大勢集まる集会やイベント、飲み会など、3密を避けること、マスクの着用、うがいと手洗いの励行、公共の場所はもちろん、自宅内であっても換気をしっかりと行うなど、自分でできる予防対策を改めて心がけることが重要だ。とはいえ、寒さの厳しいこの時期は、分かっていてもついつい喚起が疎かになっている家庭も多いのではないだろうか。

 2020年11月に積水ハウスが全国の戸建住宅に住まう既婚男女1023人対象に実施した「健康と空気に関する暮らし調査」によると、「家の中の空気はきれいであってほしい」という人は97.1%にものぼり、「家の中の空気が健康に大切だ」、「家の換気が大切だ」と感じている人もそれぞれ90%以上という結果となった。在宅時間が増えたことで、自宅の空気環境に対する意識が高まっているのは間違いない。ところがその一方で、同調査によると「窓を開けずに済むのが理想」と回答している人が6割に上ることも分かったという。換気の必要性は感じていても、換気と引き換えに、快適な温度や湿度が犠牲になってしまうことを嫌ったり、花粉や黄砂などを室内に取り込んでしまうことを心配する声も多いのだ。また、室内からの音もれや、防犯面での不安、天候が悪い時にはそもそも窓を開けられないという意見もある。

 シャープやパナソニック、フィリップスなどの大手家電メーカーもこぞって空気清浄機に注力し、高性能な商品を発売しているが、建物全体の換気を行うのはなかなか難しい。そこで、住宅メーカー各社でもこういったニーズに応えようとする動きがみられるが、中でも先行しているのが前述の積水ハウスだ。同社では、長年にわたる空気環境の研究の成果として、次世代室内環境システム「SMART-ECS(スマート イクス)」を開発。同システムの基盤となる熱交換型換気システムは、換気による室内の熱損失を約80%も抑制できるというスグレモノだ。例えば、冬場の換気であれば、室内の暖かい空気を用いて外からの冷たい空気を室温に近づけて取り込むことができる。しかも、外気を取り込む際には、「給気清浄フィルター」で花粉やPM2.5などの汚染物質を95%以上も除去することができるうえ、天井に設置する空気清浄機「Air Me」を組み合わせることで、一般的な換気システムのみと比べて最大5倍の速さで室内の空気をきれいにすることができるという。これは、商業施設で求められる換気能力と同等水準というから驚きだ。また、同システム環境下では窓を開けて換気をする必要がなくなるので、防犯面でも安心だ。

 今年もまだまだ、コロナ禍は続きそうな気配。そんな中、自宅はマスクを外して過ごせる数少ない場所。せめて、自宅の中だけでもコロナのことは忘れて、自然で健康な空気の中で暮らしたいものだ。(編集担当:藤原伊織)