新潟県の「佐渡の金山」の世界文化遺産登録へ政府はユネスコ(世界遺産センター)へ推薦書を提出。松野博一官房長官は「登録に向けて、歴史的な経緯を含めて、今後行われる様々な議論に対応するために滝崎茂樹内閣官房副長官補をトップとするタスクフォースを立ち上げる」とした。
登録に向けて、韓国政府は「植民地時代に朝鮮半島出身者が強制労働させられた場所」と強く反発している。
日本共産党の志位和夫委員長は1日、安倍晋三元総理が『相手は歴史戦を仕掛けている。戦わなくちゃ』としていることに「歴史は戦争じゃない。間違った議論」「公文書にも記録されている強制動員の事実に向き合うことが大事」と指摘した。
志位氏は「安倍元首相が『今こそ新たな歴史戦チームを立ち上げ、日本の名誉と誇りを守り抜いてほしい』と、相手が歴史戦を仕掛けているのだから、それを戦わなくちゃいけない」としていることに「歴史は戦争じゃない。『事実』。それが何より大事」と正論を述べ「それ(事実)に正面から向き合うことが大事であり、戦場にしてはいけない」と語った。
志位氏は「日本の公文書にも記録されている『朝鮮人の強制動員』。こういう事実があるわけだから、それと向き合うことが大事だと思う」と語った。
また政府のタスクフォースについてのNHK報道を取り上げ「政権の歴史認識に基づき、事実を集めて検証を進め、国際社会の理解を得る目的、と言って、政権の動きを紹介している。これは根本的に間違っていると思う」とした。
志位氏は「政権の歴史認識に基づき事実を集める。政権の歴史認識が先にあって、これに合う事実を集めて来いと、これでは正しい歴史認識はやられない。事実そのものとしっかり向き合って、誤りはしっかり認めていくことが大事。政権の歴史認識に基づいて、それに合う事実だけ集めてくるってことになったら、まさに歴史の改ざんということになる」と問題視した。
志位氏は「安倍元首相が号令をかけ、岸田政権がそれに従うというのは恥ずかしいこと。NHKがこうやって報ずるのも、公共放送として如何かと率直に危惧を覚える」と紹介姿勢も危惧した。(編集担当:森高龍二)