国民全体の奉仕者として職務に当たれ、岸田総理

2022年04月08日 06:39

 岸田文雄総理は6日、今春採用された国家公務員に対する合同初任研修で「新人だから仕方ない、とは誰も言ってくれない。既に1人の国家公務員だという自覚をしっかりと持っていただきたい。そして皆さんから常に見られているということを忘れないようにして欲しい。疑念を抱かれるような行動は厳に慎み、国民の皆さんから信頼を得られるよう、常に謙虚に、己を律しながら、国民全体の奉仕者として職務に当たってもらいたい」と訓示した。

 また「時代は大きな転換期を迎えようとしている」とし「これまでの当たり前や常識が通じない時代。皆さんは、そんな時代に、社会人としてのキャリアをスタートさせる。何よりも、そうした時代認識を持たなければならない」と語った。

 そのうえで「皆さんの仕事は先が見えない時代において、必死に挑戦続けながら、新しい時代を切り拓いていくこと。国民のために、しっかり答えを見いだしていかなければならない」と激励した。

 またロシアによるウクライナ侵略に触れ「国際秩序の根幹がロシアのウクライナ侵略により脅かされている。力による一方的な現状変更の試みは欧州のみならず、アジアを含む国際社会の秩序を根底から揺るがそうとするもの」とロシア行為を非難した。

 そのうえで「自由、民主主義、法の支配といった普遍的価値を共有するパートナーとの結束を大切にしながら、ポスト冷戦期のさらにその次の時代の国際秩序を作り上げるのか。我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、現実を直視しながら、国民の生命と財産を守るためにどうすれば良いのか。こうした問題も我々が正面から取り組まなければならない極めて重要なもの」と述べ、その対応について「これまでの延長線上に答えを見いだしていくことはできない」と新たな時代認識の下での対応が必要と訓示した。(編集担当:森高龍二)