「レスベラトロール」という成分が今、美容業界で注目を集めている。同成分は、長寿に関わる「サーチュイン遺伝子」を活性化させる働きがあるとされるポリフェノールで、高脂肪・高カロリーな食生活を送っているにも関わらず、フランス人には心疾患や成人病の患者が少ない、いわゆる”フレンチパラドックス”の鍵を握っているとされている。長寿遺伝子を活性化するという魅力的な効果で、アメリカではサプリメントが多く販売され人気を博している。
レスベラトロールは、食品では赤ブドウの果皮と赤ワインなどに含まれる他、ピーナッツの皮、イタドリ、インドネシアの植物メリンジョなどにも含まれている。中でも、メリンジョの実に含まれるレスベラトロールは”二量体”が多く存在することで知られており、特に効果が高いとされている。レスベラトロールニ量体は長寿遺伝子「サーチュイン遺伝子」を活性化するほか、抗酸化力・美白作用・持続性があるといった様々な効果が発見されている。
そんな最近の研究結果を受け、レスベラトロールを配合した商品は日本でも相次いで発売されており、新日本製薬の「ワインエッセンス」や山田養蜂場の「レスベラトロール」などがある。そんな中、ロート製薬も10月にサプリメント「聖樹のチカラ」を発売した。同商品にはレスベラトロールを含むメリンジョエキスが配合されており、2粒で赤ワイン27杯分のポリフェノールを含む。他にも、生薬「ヒハツ」や、ホルモンの働きを活発化させるとされる「マカエキス」、そのほか女性にとって有用な「プラセンタ」や「大豆イソフラボン」、「ビタミンE」などを含有している。製剤はソフトカプセルだが、これは酸化しやすいレスベラトロールの品質を保つためだ。実際に飲んでみると、1週間ほどで体が温かくなり、肌がふっくらしたように感じたほか、夜になっても疲れを感じにくくなり翌日にも残らないなどの変化を感じることができた。
この流れの中で、すでに発売されている商品がどれだけ売上を伸ばすのか、さらに多くのメーカー・ブランドから商品がリリースされるのか。美容業界で今後さらに大きな話題を集めるであろうレスベラトロールに注目していきたい。