NPT「具体的成果出す努力をしたい」岸田総理

2022年08月02日 08:41

 岸田文雄総理はNPT(核兵器不拡散条約)運用検討会議での一般討論演説を終えて後の会見で「来年のG7広島サミットに繋げるためにも今回のNPT運用検討会議、26日まで予定されているので、是非、具体的な成果を出すためにしっかり努力したい」と思いを語った。

 岸田総理は「核軍縮をめぐる国際社会の分断、ロシアによる核兵器による威嚇など、核兵器のない世界を目指すという歩みにおいて、状況は一層厳しいものになっている。こうした強い危機感を持って会議に出席した」と語った。

 そのうえで「演説の中でNPT守護者として、各国と共に日本もNPTを守り抜いていくという強い決意を示す、これがまず大事だと思ってスピーチをつくった。併せて現実的なロードマップを核兵器のない世界という理想に向けてしっかり示していく、そのための第一歩として『ヒロシマ・アクション・プラン』という5つの行動を示した」とした。

 総理はヒロシマ・アクション・プランの中で、国連に1千万ドルを拠出し「ユース非核リーダー基金」を設け、未来のリーダーを日本に招き、被爆の実相に触れてもらい、核廃絶に向けた若い世代のグローバルなネットワークを作っていくとしたほか、核兵器の削減に向けた米露間対話の支持、核軍縮・軍備管理に関する米中間対話を後押しする考えを強調した。

 また来年広島で開催するG7サミットを「核兵器の惨禍を二度と起こさないとの力強いコミットメントを世界に示す」機会にしたとした。(編集担当:森高龍二)