コロナ禍での夏休み、お盆は今年で3回目となる。新型コロナの流行は、当初の予測どおり季節性の流行となり、冬の流行と夏の流行を繰り返し、これに変異株の登場をきっかけとする流行が加わり現在は第7波となっている。夏の流行はお盆休みの帰省時期と重なり、去年、おととしと県境をまたがった移動に制限が加えられていた。今年も夏の流行が来ているが政府は行動規制を行わないとしている。3年目にして初めて規制なしのお盆休みとなったが、今年はこの2年帰省を控えていた人々が流行時でも帰省を行うケースが増加しているようだ。コロナの終息がいつになるか見通しが立たない状況で「いつになったら帰省できるかわからない」と痺れを切らした帰省が増加している。
ICT企業のコネヒトが7月31日~8月1日に自社サービス利用者を対象に「2022年の夏休み・お盆シーズンの過ごし方に関する調査」を実施し、1555名から有効回答を得て、8月5日にその集計レポートを公表している。この調査によれば、今年のお盆休みに帰省を予定している者の割合は23.2%となっており、4~5人に1人が帰省を予定している。最も多いのは「帰省・旅行を計画していない」の55%で、半数以上は今年も帰省しないと答えている。
緊急事態宣言が発出されていた昨年の状況と比較すると、今年帰省をすると答えた者のうち昨年も「帰省した」と答えた者は62.0%、昨年は「帰省していない」と答えた者は38.0%と、約4割近くが今年のみ帰省することを決定しており、やはり昨年に比べコロナ流行時での帰省が増加しているようだ。今年のみ帰省を決めた人たちにその理由を聞いた結果では、「今後いつ帰省できるか分からない」が36.5%で突出して多く、コロナの終焉がいつになるか見えない中で痺れを切らした帰省が増加しているようだ。次いで、「行動制限がないから」を挙げる者も19.7%と2割程度存在し、政府の対応の影響も見られる。
また、「個別にコロナ対策が出来る」も10.2%存在し、自由記述欄を見ると、「お墓参りのため。会食なしを条件に」、「コロナが怖いので車で帰省」、「コロナ検査を受けて陰性を確認してから行く」など個別にコロナ対策をしているようだ。レポートでは「帰省に伴うコロナ対策がわかってきたことも人々の判断を後押ししている」と指摘している。(編集担当:久保田雄城)