岸田文雄総理は安倍晋三元総理の「国葬儀」に伴う弔意表明に関して「国民一人ひとりに弔意表明を強制するものだと誤解を招かないよう、国において閣議了解は行わなかった。地方公共団体や教育委員会など、関係機関に対する弔意表明の協力も、表明の協力方も要望する予定はない」と改めて、自治体や教育委員会に半旗掲揚など弔意表明を求めたり、要望することはしない、と弔意表明を強制しないことを担保する措置をとることにしたことをアピールした。
国葬に対する批判や反対世論が多いことを踏まえた対応と言えそう。一方、各府省での弔意表明については「葬儀委員長決定として、従来の各府省における弔意表明と同じく、弔旗を掲揚し、葬儀中の一定時刻に黙とうする」と語った。
全国の地方自治体、教育委員会は政府の「一人一人に喪に服することを求めるものではない」から、敢えて弔意表明を要望したり、協力方を求めない対応を理解し、弔意表明に協力を求めるような文書を出さないことが重要だ。弔意を示さなければならないようなムードつくり自体が思想信条の自由を侵害しかねないことに配慮すべきだろう。(編集担当:森高龍二)