松野博一官房長官は26日の記者会見で、9月27日に予定している安倍晋三元総理の国葬に「国において弔意を行う閣議了解は行わない」とした。
また「地方公共団体や教育委員会などの関係機関に対する弔意表明の協力方の要望も行う予定はない」と表明した。
「国民1人ひとりに政治的評価や弔意を求めるものでない」とする政府方針を実効性のあるものに担保したと一定評価できる対応になった。
松野官房長官は「2020年の中曽根康弘元総理の『内閣・自民党合同葬』の際は、国において、弔意を行う閣議了解を行うとともに、国から地方公共団体や教育委員会など関係機関に弔意表明の協力方を要望した」と説明。
そのうえで「今回は、国民1人ひとりに弔意を求めるものとの誤解を招くことのないよう閣議了解は行わない。地方公共団体や教育委員会など関係機関に対する弔意表明の協力方の要望も行う予定はない」と政府の対応を説明した。
一方、国葬根拠については「国の儀式を内閣が行うことは『行政権の作用』に含まれている」とし「閣議決定を行うことにより、国の儀式である国葬儀を行うことは可能と考えている」と政府としての解釈を説明。
そのうえで総理経験者の葬儀の在り方については「その時々の内閣において、様々な事情を総合的に勘案し、その都度、相応しい形の判断をしてきた。費用についてはこれまでの葬儀同様に一般会計予備費の使用を行ったもの」と説明した。(編集担当:森高龍二)