NHKの林理恵メディア総局長は21日の記者会見で、BS1スペシャルドキュメンタリー「河瀨直美が見つめた東京五輪」(昨年12月放送)で当時、新型コロナウイルス感染症感染拡大を懸念して、オリンピックを開催しないよう求めて行われていたデモが金銭で動員されていたかのようなデモを貶める報道をし、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会から「重大な放送倫理違反があった」との意見を受け「五輪反対デモに参加したり、主催されたりした方々、そして視聴者の皆様に重ねて深くお詫び申し上げる」と陳謝した。
林局長は「12日に全国の取材・制作に携わる職員を対象にメディア総局長指示を出した。BPOのご意見を職員一人一人が重く受け止め、日々の業務に向き合うよう求めた」と述べた。
また「15日にはメディア総局幹部を集めた緊急『放送倫理委員会』を開催し、取材や制作のあらゆる段階で真実に迫ろうという放送の基本的な姿勢を再確認し、再発防止に取組むよう指示した」と語った。総務省は再発防止への取組み状況の定期的公表を求めている。(編集担当:森高龍二)