松野博一官房長官は14日、安倍晋三元総理の国葬儀に要した費用の速報値だとして「12億円台半ばになる」と発表した。
また「国葬儀の検証」について「政府がどのような根拠や考え方で執り行ったのか、また、国民の間でどのような議論があったか等、記録して残すこととする」と明言。
松野官房長官は記録を残すために「憲法、行政法、外交等、幅広い分野の有識者約20名から30名に対し、個別にヒアリングを実施し、『意見』を収集して、『論点』を整理し、できる限り早期に公表する」と語った。
また「岸田総理が国会で答えたとおり、国葬儀の実施について、国民各層の幅広い御理解を得る観点から、国会との関係など、どのような手順を経るべきなのか、一定のルールを設けることを目指す」と先の閣議のみで決定した手続き上の野党、学会、世論の強い批判を踏まえ「ルールを設ける」考えを述べた。
この日、官房長官は国葬儀経費について「式典等に要した経費の速報値は2.4億円。内訳は企画・演出及び警備費等の経費1.9億円、日本武道館の借上経費等0.5億円」とした。
また「警備に要した経費は4.8億円。内訳は都道府県警察からの派遣のための旅費等の部隊活動や超過勤務手当に係る経費2.6億円、車両等の装備資機材や待機所の借上げ等の装備費2.2億円」と述べた。
また「接遇に要した経費の速報値は5.1億円。内訳は海外要人の本邦滞在中の車両の手配や空港での受入体制の構築等の庁費4.5億円、接遇要員となる在外の外務省職員を往復させるための旅費0.6億円。このほか自衛隊の儀じょう隊等の車両借上費等に要した経費の速報値については0.1億円となる」とし、総計で12億円半ばになるとした。
また国葬儀案内状発送数は国内6175人でこのうち参列者は3436人だったこと、外国からの参列者は734人で、参列者合計は4170人だったとした。(編集担当:森高龍二)