世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の解散は岸田文雄総理の18日の衆院予算委員会での答弁で仮に実現できても5年以上さき、まさに「本気度が問われる」より「本気度が疑われる」事態になってきた。
解散命令の要件に関し、岸田総理は『刑事的確定判決が出なければ、民法の不法行為では宗教法人の解散事由にならない』と答弁した。最高裁まで争われれば、解散請求ははるか先になる。
この日の委員会で、立憲民主党の長妻昭政調会長は、宗教法人の解散請求について「法令違反による解散請求に関する解釈は刑事的確定判決に限定するということか。民法の組織的不法行為は入らないということか」と総理を質した。
岸田総理は「おっしゃる通り、民法の不法行為は入らないということ」と明言。長妻氏は、この答弁から総理の統一教会への取組みの本気度が「今、はっきりした。信用できない」と断じた。
岸田総理は宗教法人の解散事由について「1995年(平成7年)に東京高裁が示し、翌年、最高裁で確定した判決で考え方が示されている。(1)法人の代表役員が法人の名の下で取得した財産や人的物的組織等を利用して行った行為であること(2)社会通念に照らし、当該法人の行為と言えること(3)『刑法等の実定法規の定める禁止規範または命令規範に違反するもの』(宗教法人法第81条)であること、こういった要件を満たし、それが著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為または宗教団体の目的を著しく逸脱したと認められる行為であることが客観的事実として明白であることが必要との考え方が示されている」と述べ、宗教法人法第81条の「刑法等」の中に「民法の不法行為は入らない」と答弁したためだ。(編集担当:森高龍二)