岸田文雄総理は25日の衆院予算委員会で消費税について「昨年の自民党総裁選挙の際、『消費税率を10年程度あげることは考えない』と明言していたが、変わっていないか」と立憲民主党の泉健太代表に問われ「上げることは考えていない。そういった考えかたは変わっていない」と明言した。
また、泉代表は財源確保の一つとして新聞紙上にも登場する自動車の走行距離に応じて課税するという「走行距離税」について質した。岸田総理は「政府として具体的な検討をしているということはない」と答えた。
泉氏はツイッターで「消費税『10年程度上げないという考えは変わっていない』、走行距離課税『具体的な検討はしていない』との答え。こうした確認も重要なやり取りになる」と消費税について言質を取ったことや走行距離税についても政府としては具体的な検討をしていないとの言質をとれたことの意義を発信した。
泉氏は予算委員会質問後の会見で、政府の予算案については「政府案の予備費は『水増し』、基金は「水のやりすぎ」、国債は『水浸し』、予算全体『水ぶくれ』」と改めて内容を問題視した。
泉氏は総額29兆円の政府補正予算案と立憲提示の補正予算案(総額7兆円)を比較しながら、政府予算案が予備費に4.7兆円、基金積立の8.9兆円、国債発行に23兆円を充てていることや、一方で子育て給付は今年4月以降に生まれた子に10万円相当、住民税非課税世帯などに5万円(予備費ですでに支出)と対象が狭いことを問題視した。
立憲予算案は基金積立、予備費はゼロ、国債発行1兆円。一方で子育て給付は0歳~18歳までの子に10万円、低所得給付では住民税非課税世帯の2倍以下の収入世帯にも5万円の給付をするとし、無駄なく、必要な処に手厚い対応を考えている旨をアピールした。(編集担当:森高龍二)