浜田靖一防衛大臣は一部報道で、防衛省がSNSなどでの世論の情報操作や防衛省に有利な世論を創出するようなSNSのトレンドを作る研究を始めるという報道があったことについて「事実誤認」と否定した。
浜田大臣は15日までの記者会見で記者団に事実関係を問われ「御指摘の報道は事実誤認で、防衛省として、国内世論を特定の方向に誘導するような取組みを行うことはない」と真っ向否定した。
浜田大臣は「本報道は、あたかも防衛省がそのような取組みを行うかのような誤解を招くもので、防衛省として大変遺憾であり、防衛省として、本報道が誤解を与えるものである旨、文書で厳重に抗議した」と語った。
浜田大臣は「認知領域を含む情報戦への対応のあり方について、技術的側面から検討するに当たって、認知領域に関する既存の研究、諸外国の動向、民間での活用事例等に関する調査研究を行うもので、報道にあるような、国内世論を特定の方向に誘導することを目的とした調査研究ではない」と強調。
問題提起した記者が「私が聞いたところによると入札した三菱総研も、落札したEYストラテジーの関係者も防衛省の担当者から、AIとSNSを使ってインフルエンサーを経由した民間のステルスマーケティングのような手法で防衛省の有利になるような世論工作をするための研究をしたいということを言っている」と再度質問。
浜田大臣は内容について「確認する」と約したうえで「確認します。それが正しいことか悪いことか、世論操作に繋がるか繋がらないかというのは主観の問題であって、我々はそんな意図はないということでやっている」と反論。記者は「研究の成果がまとまれば悪用もできる」と突っ込み。浜田大臣は「(悪用は)しませんから」と強く否定した。悪用される可能性があるとの記者団の追及には「(悪用はしない)私はしっかりとそれを繋げていきたい」と政策判断として悪用しないことを主張した。(編集担当:森高龍二)