中国では、家庭用エアコンの需要が年間3,000万台を超える規模で推移しているが、中国国産メーカーのシェアが高く日系メーカーは苦戦を強いられている。一方、近年は省エネ規制の強化などによりインバータエアコンの需要が急成長しており、日系メーカーは日本市場で培った製品技術での巻き返しを狙っている。
そんな中、三菱重工は26日、成長市場である家庭用エアコン市場をより積極的に開拓していくことを目的に、中国家電量販最大手の蘇寧電器股?有限公司との合弁で、家庭用エアコンの販売・アフターサービスを行う「菱重家用空調系統(上海)有限公司(MHI Residential Air‐Conditioners (Shanghai) Co., Ltd.)」(以下:MHIRS)を上海市に設立したことを発表した。
発表にて三菱重工は、同社の中国における冷熱事業統括会社「三菱重工空調系統(上海)有限公司」(以下:MHIAS)とMHIRSを並立させることによって、MHIASが持つ人的資源・地域拠点のリソースとの融合を図ると同時に、中国市場における戦略履行機能の一元化を狙うことを伝えている。尚、新会社の営業開始は2012年1月1日となる予定で、資本金は3,200万元(約3.9億円)。出資比率は三菱重工が85%、蘇寧電器が15%となっている。