コロナ禍を経て、働く女性の仕事に関する関心が高まっているようだ。株式会社アズルートが運営している「女性の働き方研究所」が、全国の30代から60代の働く女性を中心とする300人にアンケート調査を実施した。
「コロナ禍を機に挑戦したこと」という質問の回答1位は「資格取得・学び」で21.4%と突出しており、次いで「起業・複業」が14.7%、「運動・美容」が14.4%という結果となっている。また、6位に「SNS・オンライコミュニティ」7.7%、7位に「仕事をオンライン化」7.0%、8位に「zoom」2.9%と仕事に関係する回答も複数みられる。
具体的にどのようなことに関心があるかという問いには、「資格取得・学び」では「外国語(英語・中国語等)」、「オンラインセミナー参加」、「栄養の勉強」、「投資」という回答が集まり、2位の「起業・複業」では「在宅起業」、「オンライン企業」、「講座開講」。3位の「運動・美容」では「筋トレ」、「オンラインヨガ」、「シミ取り・スキンケア」、「ダイエット」などだった。
「2023年あなたが叶えたいことは?」という質問に対しては1位が「経済力アップ」で18.9%、2位が「体を鍛える」の12.5%、3位が「家族との時間の充実」で11.0%という回答だった。4位には「起業・複業」という回答がランクインしており、1位の「経済力アップ」と合わせて考えると、昨今の物価の高騰や給与が上がらないなどの経済不安を打開したい、という意識が反映されているようだ。また、8位には「ダイエット」が入っていて、2位の「体を鍛える」と合わせて考えると、コロナ禍による働き方の変化で生じた健康面の問題解決にも関心が高いと思われる。
アンケート調査の結果をみると、まず「仕事に関係することへの女性の関心が高まっている」という点が挙げられる。2つの質問のどちらにおいても「起業・複業」という回答が上位にあり、「資格取得・学び」や「経済力アップ」などの仕事に関する意識の高まりが感じられる回答をした女性が多い。
2つ目として、「仕事以外のプライベートで充実した時間を過ごしたい」という意識も印象的だ。5位に「趣味時間の充実」という回答が入っており、3位の「家族との時間の充実」とともにプライベートの充実を求める意識が高いことも窺える。
社会における女性の働く環境整備は徐々に進んでいること、物価高などの要因で収入の不安を抱えていることなどから、多くの女性がより「働きたい」と考えているようだ。昨今の副業ブームや企業が副業を解禁しつつある点も、働く女性の背中を押すことだろう。
もちろん働くことだけでなく、家族との時間やプライベートとも両立させられるような、ゆとりある働き方を女性が選べる社会であることが望ましい。(編集担当:久保田雄城)