岸田文雄総理は31日開いた我が国の物流の革新に関する閣僚会議で「物流政策を担う国交省と荷主を所管する経産省、農水省等の関係省庁で一層緊密に連携し、我が国の物流の革新に向け、政府一丸となって、スピード感を持って対策を講じていく必要がある」と強調。
そのうえで「1年以内に具体的成果が得られるよう、対策の効果を定量化しつつ、6月上旬をめどに緊急に取組むべき抜本的・総合的対策を政策パッケージとして取りまとめるよう」指示した。
岸田総理は「物流業界の担い手不足、カーボンニュートラルへの対応など業界は様々な課題に直面している」との認識を示した。
そのうえで「物流産業を魅力ある職場にするため、トラックドライバーに働き方改革の法律が適用されるまで、明日でちょうど1年。1人当たりの労働時間が短くなることから、何も対策を講じなければ物流が停滞しかねない24年問題に直面している」と強調した。
岸田総理はこの課題に対応するためには「荷主・物流事業者間等の商慣行の見直しと物流の標準化やDX(デジタル・トランスフォーメーション)・GX(グリーン・トランスフォーメーション)等による効率化の推進で物流の生産性を向上するとともに、荷主企業や消費者の行動変容を促す仕組みの導入を進めるべく、抜本的・総合的な対応が必要」とした。(編集担当:森高龍二)