衆参両院の常任、特別の委員会委員長に国会開会中、毎日6000円が支給されている手当を廃止する「歳費法改正案」が20日、衆議院で可決、21日の参議員でも可決、成立の見通しになった。
国会改革の一環で与野党が手当廃止で合意していた。廃止されれば年間5000万円程度が削減される。
一方、前国会で、今国会中に改革を図るとしていた「調査研究広報滞在費(旧文書交通滞在費)」の透明性確保と未使用分の返還という本丸改革に関しては「与野党間でさらに議論を進めてもらいたい」(茂木敏充自民党幹事長)など、今国会でも決められずに先送り。
公明党の石井啓一幹事長は「使途の限定・公開、未使用分の返還といった改革を進めることが重要だ」としているが、なぜ、こうした当然のことを決められないのか、国民の間にもイライラ感がある。
加えて、選挙違反で当選無効になった議員に支払われた歳費を返還させる法改正も未だに実現していない。自民党の茂木幹事長は19日の記者会見で「選挙違反等で当選無効になった国会議員の歳費を返還してもらう、国民感覚して当然と思っている。細かい点で調整が残っているようなので調整を進めてほしい」と語った。いずれの案件も国会議員自ら改革姿勢を示すもの。迅速な対応が求められている。(編集担当:森高龍二)