原発事故処理コストは相当高くつきそうだ。岸田文雄総理は22日開いた東京電力福島第一原発事故により増え続ける放射性物質に汚染された水のALPS処理水放出へ関係閣僚会議を開き「原発の廃炉、ALPS処理水の放出を安全に完遂すること、ALPS処理水処分に伴う風評影響や生業継続に対する不安に対処すべく、たとえ今後、数十年の長期にわたろうとも、ALPS処理水処分が完了するまで、政府として責任を持って取組んでいく」と今後、何代にもわたって処理水処分が終わるまで政府が責任を持って対応するとした。
特に漁業補償では「漁業者が安心して漁業を継続できるための『事業継続基金』を設置するとともに、風評影響が生じた場合の需要対策基金の創設。損害が生じた場合は東京電力が適切に賠償するなど、セーフティーネット対策にも万全を期しており、ALPS処理水の海洋放出に係る風評影響に対し、責任を持って適切に対応していく」と強調した。
また中国などを念頭に「一部に見られる輸入規制等の動きに対しては、あくまでも科学的根拠に基づき早期撤廃をするよう求めていくとともに、水産物等の国内消費の拡大、国内生産の維持、新たな輸出先のニーズに応じた加工体制の強化、新たな輸出先の開拓等の対策を講じる」と語った。政府は早ければ24日からALPS処理水の海洋放出を始めると決定した。(編集担当:森高龍二)