日本大学はアメリカンフットボール部の寮生が麻薬取締法違反で起訴され、その後も、複数の部員が取り調べを受けるなどした事態を受け、「大学として徹底的に調査する」として、事件の場になった部の学生寮を8月31日に閉鎖。9月1日に同部を無期限活動停止にしたと発表した。
大学によると「アメリカンフットボール部学生寮で2度目の家宅捜索が行われ、複数の部員が任意で取調べを受けるという事態になっております。このことは、もはや個人の犯罪にとどまるところではなく、大学としての管理監督責任がより厳しく問われている状況です」と「学生個人の犯罪」としていた従来の認識を改め、大学の管理監督責任が厳しく問われる問題になっている、とした。
大学は「このような事態を招いたことを深く反省し、徹底的に調査することといたしました。警察の捜査に全面的に協力し、その推移を見守ると共に、十分な薬物対策を講じ、実効ある管理監督体制の構築を検討してまいります」としている。
ただ8月5日に「部活無期限活動停止」にした際、10日には「全部員にヒアリング調査及び部員、保護者との対面、オンラインでのミーティングを行った結果、今回の事件は『個人の犯罪』と判断」と逮捕・起訴された学生を除き、他の部員の活動停止を解除してきた。聞き取り調査をしたうえで「個人の犯罪」と判断した調査の甘さ、認識の甘さが浮き彫りになっている。
日大は文科省から8月22日に今回の事案に対しての検証を行い、その結果を9月15日までに提出するよう求められており、どのような報告書を提出するのか、注視されている。(編集担当:森高龍二)