【コラム】衆院選比例単独1位連続はすべきでない

2024年01月14日 09:10

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自民党派閥パーティーをめぐる裏金づくり問題など自民党にかかわる「政治とカネ」問題で自民党は危機感を持って改革に本腰で取組むとしている

 自民党派閥パーティーをめぐる裏金づくり問題など自民党にかかわる「政治とカネ」問題で自民党は危機感を持って改革に本腰で取組むとしているが、合わせて衆議院比例代表候補選定にも「73歳定年制」を徹底し、この年齢を超えた候補者は直接、有権者の投票で審判を受ける「小選挙区のみでの立候補を可能」とするよう、比例代表との重複立候補やまして比例単独立候補を許さず『党内の新陳代謝』を促すよう期待する。

 自民党議員古参には73歳を超え「比例単独候補」として有権者の直接審判を何度も逃れ、議席を得てきた議員もいる。地元有権者にとって2回の選挙に1回は比例単独も許容できるが、2回、3回と連続して「比例単独」で議員ポストに就かれては「党にのっかる議員」としかみえないだろう。

 小選挙区で直接、投票用紙に名前を書いてもらいポストを得ることは議員としての誇りやモチベーションもあがるだろうし、有権者の支持(投票数)による責任と重みを感じるだろう。国会議員を何期も重ねる議員が落選リスクを避けるような「比例単独」や「重複立候補」に逃げ込んでいると映る対応はすべきでない。

 議員活動を何期もしているのに選挙区の地元で基盤ができていないとすれば、そのこと自体、議員として「?」なのではないか。小選挙区で立候補する気概こそベテラン議員には期待したい。

 こうしたケースでは自民党ベテラン議員で2014年の衆院選小選挙区で4選後、17年には「比例近畿ブロック単独1位で5選」、21年も「比例近畿ブロック単独1位で6選」の安倍派・奥野信亮議員(79歳)がいる。次期衆院選でも「比例近畿ブロック単独1位」で出られるのだろうか。

 今村雅弘衆院議員(77歳)もその1人。2017年の総選挙「比例九州ブロック単独3位で8選」21年は「比例九州ブロック単独1位で9選」している。

 加えてこれまで小選挙区で勝ち抜いてきた安倍派の谷川弥一衆院議員(82歳、7期、)。小選挙区が長崎で「4」から「3」に減るのに伴い、「比例代表」に転出とか。年齢や当選回数から小選挙区での出馬が党のルールに沿うのではないか。ただ自民派閥の政治資金パーティーを巡り直近5年で4000万円超の裏金キックバックが疑われ、東京地検特捜部が立件方針であることから動向次第で大きな変化が出る可能性もある。

 いずれにしても自民党は党改革の中で新陳代謝を促すため、73歳を超えての「比例単独立候補」や「比例との重複立候補」は避けるべきだろう。まして「比例単独」に同じ候補を連続容認するようなことは地元有権者から意思表示の機会を奪うことになりかねないということを考えたほうが良い。こうした改革さえできない党に「政治の浄化」「政治とカネ」に切込みできるのだろうか。衆院選挙への対応を注視したい。(編集担当:森高龍二)