森屋宏内閣官房副長官は1月31日の記者会見で、自民党派閥の政治資金パーティーによる政治資金収支報告書への不記載があったとして総務政務官、国土交通政務官が交代する事態になったことについて、政務官が辞任した理由の報告をどのように受けているのかを聞かれ「人事の詳細は私の立場からは差し控えなければならない」と説明はしなかった。
現職ではほかに安倍派の政務官に厚労政務官、経済産業政務官、防衛政務官の3人いるが、政府は続投させる考えか、政治資金収支報告に不記載・虚偽記載はなかったという認識かについても「私の立場からは人事のことであり差し控えさせていただきたい」と答えなかった。
森屋官房副長官は「現在、自民党の各政策集団の議員側の政治団体においては政治資金収支報告書の訂正作業が順次行われていると承知している。こちらでこれ以上把握していることはございません」とした。
昨年12月14日の閣僚などの人事から、今回新たに政務官2人が政治資金収支報告書に不記載があったとして交代する事態になったことを受けて、野党からは、さきの対応が「おてもり人事だったのでは」との批判が出ていることについて、森屋官房副長官は「人事については閣僚4人、副大臣5人、政務官1人から辞職の申し出があり、年末の極めて重要な時期に国政に遅滞が生じることがないよう承認され、直ちに後任が任命されたと承知している」として批判にはこたえなかった。
森屋官房副長官は「岸田文雄総理はさきの予算委員会で自民党総裁として『法の順守が徹底されていなかったことが最も大きな問題であると考えている』旨を述べられている。運用面での政治資金の透明性の徹底、ガバナンスの徹底など党の先頭に立って取組んでいく旨述べられている。党においてこの方針に基づいて徹底していくものと承知している」とした。(編集担当:森高龍二)