自民案は論外、立憲案丸呑み成立目指すと元総理

2024年05月22日 06:28

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立憲して4本の議員立法の成立を目指すとし「他党と連携して自民党に丸呑みを迫る」と今国会での成案を目指す決意を示している。

 立憲民主党の野田佳彦元総理は自民党の政治改革案に対して20日のブログで「自民党は不祥事の温床となっている企業・団体献金には全く手を付けず、政治資金パーティーや政策活動費の改革にも及び腰です。与党の公明党ですら呆れていますので、野党からすれば論外」と厳しく自民の姿勢を指摘した。

 そのうえで「薄っぺらな案をとりまとめた鈴木馨祐・自民党政治刷新本部座長のTV討論における『自民の力をそぎたいという政局的な話と再発防止がごっちゃになっている』との発言を聞き、合点がいきました」と皮肉った。野田氏は「(自民党に)裏金問題の当事者としての深い反省がなく、むしろ被害妄想に陥っているようです」と問題視した。

 そのうえで、立憲として4本の議員立法の成立を目指すとし「他党と連携して自民党に丸呑みを迫る」と今国会での成案を目指す決意を示している。

 野田氏は4法案についてわかりやすく要約しているので、その内容を以下に紹介する。(1)「企業団体献金禁止法案」。特定の業界団体などのために政策決定がゆがめられるおそれが大きいことから1994年、税金を原資とする政党交付金を導入するかわりに、政治家個人への企業団体献金は禁止されたが、政党本部や支部への企業団体献金は5年後にあり方を見直すとの規定にとどまり、その後うやむやに。「平成の政治改革」の積み残しに決着をつけ、企業団体献金は全面禁止し、個人献金の促進へと転換すべき。

 (2)「歳費法等改正案」。国会議員に支給される調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)は日割計算で支給されるよう法改正されたが、改革は不十分で、使途報告・公開と残余の額の国庫返納の義務付け等を定めたもの。

 (3)「政治資金透明化法案」(政治資金規正法等改正案)。収支報告書の提出・公開のデジタル化、外部監査の拡充、国会議員の責任逃れを許さない『連座制』の導入などは言うまでもない。政党から政治家個人に支出される「政策活動費」は自民党幹事長には例年約10億円も支出され注目されている。巨額の使途不明金廃止も盛り込んだ。

 (4)「政治資金パーティーの開催禁止法案」。政治資金パーティーとは対価を徴収して行われる催しだが、実態は利益率が9割を超え、事実上企業団体からの寄附。企業団体献金と同様に禁止するのが筋。心配されている外国人・外国法人にパー券を買ってもらうこともなくなる。野田氏は6月23日が会期末と時間がないため、他党と連携して自民党への丸呑みを迫るとしている。(編集担当:森高龍二)