立憲民主党は27日、武見敬三厚労大臣に対し、生活介護や児童の通所事業について、1時間刻みの報酬設定を見直し、基本報酬を大幅に引き上げるなど5点にわたる要請を行った。三浦靖厚生労働大臣政務官が対応した。立憲の要請を受けて政務官は実態調査することを約束した。
立憲は政府が今年度の障害福祉サービス等報酬改定で現場の支援実態を顧みない報酬体系を導入したため、生活介護、就労継続支援B型、グループホームは多くの事業所で基本報酬が減額になり、加算要件を満たすことが困難な小規模事業所は運営に重大な支障をもたらす内容になっている、と危機感を示している。
立憲は今回の要請で「そもそも日本の障害福祉関係予算水準が低い」としGDP比で約1%にとどまっている障害福祉等に係る公的支出はOECD平均の2%水準を目指す必要があるとし2%を目指すように求めた。
また就労継続支援B型について、平均工賃月額1万5000円未満の基本報酬を減額する等の成果主義強化を見直し、障がいの重い人たち等、支援度のより高い人たちを受け入れている事業所に対し適切な評価を行うこと。
グループホームについて、区分6を除いて総じて減額するという支援の実態と合わない報酬体系を見直し、基本報酬を引き上げること。立憲民主党が衆議院に提出している「介護・障害福祉従事者処遇改善法案」の趣旨を 踏まえ、早急に従事者の処遇改善を実現することを要請した。