岸田文雄総理は第8回・日中韓ビジネスサミットであいさつし「約4年半ぶりの開催となった第9回日中韓サミットにおいて、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領、李強国務院総理との間で未来志向の幅広い日中韓協力について議論し、経済分野を含め3か国間の協力を一層推進していくことの重要性を確認した」と冒頭に紹介した。
そのうえで「世界のGDPの2割超を占める日中韓3か国はアジアの成長を牽引する存在だ」とし「我々3か国が日中韓を超えたパートナーに対して目に見える利益を提供できるよう取組むことはアジアと世界の平和と繁栄の実現に欠かせない」と強調。
また「少子高齢化、環境問題など日中韓3か国が互いの優位性を補いつつ対応していくべき共通課題もある」とし「政府間、企業間、政府企業間の連携を強化し、日中韓での取組みを一層強化していく」と述べた。
また「日中韓サミットで議論になった重要な柱の一つが人的交流だ」とし「将来を担う若者を中心とした重層的な交流こそが日中韓の未来に向けた相互理解と信頼を育む礎と考える。2025年からの2年間を日中韓文化交流年とすることで一致したので、文化交流をしっかり進めていく」と語った。
岸田総理は「日中韓サミットでは自由で公正な国際経済秩序の維持、強化の重要性についても議論した。貿易、投資双方で深いつながりのある日中韓3か国の間でRCEP(東アジア地域包括的経済連携)協定プラスを目指し、ハイレベルな規律を含め、未来志向の日中韓FTA(自由貿易協定)の在り方について率直な意見交換を行っていく」との考えを示した。(編集担当:森高龍二)