厚労省「女性の職業生活における活躍推進プロジェクトチーム」が5日、岸田文雄総理出席の下「中間とりまとめ」を行った。
このうち男女間賃金格差が比較的大きい産業(金融・保険業や小売業など5産業)ついて所管省庁で分析、PTで議論した結果、小売業では店舗でのパートタイム雇用など労働者全体に占める非正規雇用労働者割合が71%、非正規雇用労働者うち77%が女性で、エリア総合職・一般職の従業員が本社管理職を希望しない場合もあるとしている。
背景には転勤など本社勤務形態を敬遠していることや年収の壁問題などがあるという。対応策では非正規雇用労働者の待遇改善、店舗リーダー等上位職へのキャリアアップや地域限定正社員、短時間勤務制度など正社員としての多様な働き方の実現をあげている。
また金融・保険業では総合職・一般職の男女配置に偏り(大手では総合職の女性比率が1~2割、採用では3~4割が多い、一般職の女性比率が9割以上)があり、総合職の中での男女の職務にも偏りがあるなどの課題があった。
背景には総合職の転勤や長時間労働の敬遠、窓口業務や一般職は女性という意識があるとしている。このため、女性管理職割合の数値目標設定や一般職を廃止し、総合職への一本化等の職種再編も対応策としてあげた。ほかに男女間賃金格差の大きい産業に食品製造業、電気・精密業、航空運輸業が上がっている。(編集担当:森高龍二)