資産運用立国へ岸田内閣が「金融経済教育」加速

2024年08月06日 06:21

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資産所得倍増をうたい家庭に眠る2000兆円の個人金融資産を株式市場に導入する狙いでNISA拡充などを進める岸田内閣は4月に立ち上がった金融経済教育推進機構

 資産所得倍増をうたい家庭に眠る2000兆円の個人金融資産を株式市場に導入する狙いでNISA拡充などを進める岸田内閣は4月に立ち上がった金融経済教育推進機構(J-FLEC)と連携し、金融経済への情報提供を加速化させる。岸田内閣は「資産運用立国をめざす」などとしている。

今月初め、金融経済教育に関する関係機関会合に出席した岸田文雄総理は「新NISA(少額投資非課税制度)を始めとする資産運用立国の取組みによって、家計の資金が成長投資に向かい、企業価値向上の恩恵が家計に還元される、更なる投資、消費につながる。成長と分配の好循環を実現していく取組みを進めている」と投資による所得倍増(?)を強調。

岸田総理は「1月の新NISA開始後、半年で近年の年間買い付け額5兆円を大幅に上回る10兆円規模となる見込みが示されている」と語った。

 岸田総理は「J-FLECを中心として官民一体となって幅広い世代に対し、適切な金融経済教育を提供していくことが重要と考えている。また投資詐欺の増加も懸念されている。実際にSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)型投資詐欺は1月から6月までの被害額、前年同期比約7倍、500億円になる。安心して投資を行うことができる環境を整備することは政府にとって重要な責務であり、金融トラブルへの対応として、金融庁の相談窓口やJ-FLECの電話相談体制の強化を行っていきたい」と述べた。(編集担当:森高龍二)