社会保障限定なら「消費税特別会計」にとの声も

2025年05月16日 08:03

 自民党党内からも消費税の食料品などを対象にする軽減税率(8%)を「0%」にとの意見が出る中、林芳正官房長官は15日の記者会見で、改めて消費税率の引下げは「適当ではないと考えている」と否定的な姿勢を示した。

 林官房長官は「急速な高齢化等に伴い社会保障給付費が大きく増加する中において、全世代型社会保障制度を支える重要な財源として位置づけられている」とこれまでの主張を繰り返し強調した。

 これにSNSでは「そこまで社会保障の安定的財源と主張し、社会保障限定なら消費税は『消費税特別会計』として管理すべき」との意見もある。特別会計にすれば、一般会計と区分し経理するため、事業内容や資金運用を明確化することができる。それだけチェック機能が働き、他の所に利用されるリスクを回避できる。消費税を社会保障財源と主張する以上、そうした扱いも真剣に検討すべきだろう。

 一方、7月の参院選を前に消費税一律引下げ(国民、共産、れいわ)や時限的に食料品への消費税撤廃、税率ゼロ%への引下げ(立憲、維新)減税(公明)等が発表されたり、検討されたりしている。自民党も幹部は減税に慎重だが、党内から減税の声があがっており、財源や事務的負担など実務面も含めた検討が党税調でも俎上に挙がるもよう。消費税の扱いは参院選挙にも影響しそう。(編集担当:森高龍二)