政府が防衛産業後押し 豪に艦艇「もがみ」輸出

2025年08月07日 06:15

 オーストラリアは次期汎用フリゲート艦に日本の「もがみ」型護衛艦能力向上型『204年度型護衛艦』を導入すると発表。中谷元防衛大臣は5日の記者会見で「昨晩、マールズ副首相兼国防大臣から、NSCでの内定につき、直接、御連絡をいただいた。このプロジェクトを進めていくということは無上の喜び」と伝えたという。

 中谷大臣は「我が国の高い技術力への信頼性、自衛隊とオーストラリア軍との相互運用性の重要性を評価された証と考えている。我が国にとって、特別な戦略的パートナーであるオーストラリアとの安全保障協力を更なる高みに引き上げる大きな一歩となるもの」と強調した。

 「令和6年度型護衛艦」について、中谷大臣は「優れたステルス性、米空母機動部隊に随伴できるスピード、米海軍との相互運用性を確保した信頼性の高い武器システムを備えた非常に能力の高い艦艇だ。加えて、自動化・省人化により、従来の護衛艦より大幅に少ない乗員数で運用が可能」と性能の高さを述べた。

 オーストラリアの次期汎用フリゲート艦を巡ってはドイツと競争。防衛省と三菱重工業などが官民一体で売り込みを図ってきた経緯がある。政府が防衛産業を後押ししている。(編集担当:森高龍二)