十六FG決算、資金利益伸長で増益 政策株売却と貸出拡大が支え

2026年05月15日 10:31

今回のニュースのポイント

十六フィナンシャルグループの2026年3月期決算は、経常収益が前期比24.0%増の1,690億円、純利益は31.3%増の273億円となりました。貸出金利息が539億円に拡大するなど金利上昇の恩恵を受けたほか、持ち合い株式の売却益を含む株式等関係損益315億円が利益を押し上げ、過去最高益を更新しました。次期は純利益280億円を見込み、貸出拡大と非金利収益の両輪で本業の底上げを図る計画です。

本文
 十六フィナンシャルグループ(以下、十六FG)が発表した2026年3月期連結決算は、経常収益1,690億9,300万円(前期比24.0%増)、経常利益427億6,600万円(同36.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益273億8,000万円(同31.3%増)となりました。連結コア業務純益は前期比24.2%増の399億5,600万円に達し、純利益とともに過去最高を更新しました。

 増益の主柱となったのは、金利上昇局面における資金利益の改善です。銀行単体の貸出金利息が539億9,700万円(前期比120億1,000万円増)へと大幅に拡大したほか、投資信託販売等が好調な役務取引等利益も203億8,000万円と収益を押し上げました。一方で、預金利息が115億7,100万円に増加するなど調達コストも上昇。また、将来の収益性改善に向けた円債の入れ替えを実施したことで、国債等債券損益は267億7,000万円の損失となりましたが、持ち合い株式の縮減に伴う株式等関係損益315億7,100万円の計上によりこれらを吸収しました。

 主要勘定では、貸出金(末残)が住宅ローンや法人向けの伸びにより、前期末比831億円増の5兆1,158億円となりました。預金等(末残)は十六銀行単体で6兆4,246億円と堅調に推移しています。与信関連費用は25億4,400万円に増加しましたが、連結自己資本比率は6.2%と健全な水準を維持しています。

 株主還元については、今期の年間配当を180円(うち100円は特別配当)としました。2026年4月1日付で1対5の株式分割を実施しており、分割後の次期配当は年間50円を予定しています。これは分割前換算で年間250円相当となり、実質的な増配基調を維持する方針です。

 今後の見通しについて、2027年3月期は純利益280億円を見込んでいます。コア業務純益ベースでは今期に続き来期も増益計画を掲げており、一過性利益に依存せず、貸出拡大と非金利収益の両輪で本業収益の底上げを図る構えです。岐阜・愛知経済圏の旺盛な事業承継や設備投資需要を取り込み、金利正常化局面での成長加速を目指します。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)