ブラックは「ボトル缶」が主流!?

2013年03月09日 20:01

 飲料ビジネスの調査によると、2012年のコーヒー飲料市場は前年比101%見込と微増傾向にあり、なかでも無糖ブラックは消費者の甘さ離れや健康志向などを背景に数少ない伸長カテゴリーとなっているという。また、インテージMBI全国の調査によると、ブラックの構成比は2009年より着実に伸びており、2012年は約30%まで拡大すると見込まれている。この無糖ブラックの伸長を支えているのは、「ボトル缶」の大幅伸長で、特に400mlサイズの伸長が成長を牽引していると考えられるという。

 そのような中、ダイドードリンコ<2590>は、2013年春夏の新商品として、「ダイドーブレンド ブレンドBLACK」の185g樽缶と275gボトル缶を、3月18日より、量販店および全国の自動販売機等で発売。また、400gボトル缶を4月29日より、コンビニエンスストアで発売する。

 「弊社調査によると、ブラック無糖ユーザーが求める理想の味わいはレギュラーコーヒーに近いものであり、その味覚差はまだまだ大きいことがわかりました。そこで「ダイドーブレンド」のブレンド技術により引き出される豊かで複雑な味わいにより、ユーザーの期待に応え、ブラック無糖タイプの更なる拡大とともに、市場全体の活性化を目指します」と担当者。製法と素材にこだわり、浅煎り・深煎りの“ダブル”ブレンドをはじめ、焙煎、粉砕、抽出など10種のポイントで、“ダブル”のこだわりを投入した“10種ダブル製法”を採用。厳選したアラビカ種高級豆の持つ魅力的な味わいを引き出しブレンドすることで、これまでのブラック無糖缶コーヒーの印象を一新する、豊かで複雑な味わいを実現しているという。

 また、アサヒ飲料は2011年より、朝専用ブラックコーヒー「ワンダ モーニングショット ホットブラック」を発売し好評を得ている。厳選した新豆を100%使用し、香りのバランスをブラッシュアップ。ワンダ独自のモーニングロースト製法により、コーヒーの豊かなコクと苦み、すっきりとした後味が飲み終わりまで続く味わいに仕上げている。さらにJTもホット専用のブレンドを採用。独自焙煎技術により、ホットで一層引き立つ香り高い味をたっぷりと味わえる「ルーツ アロマブラック ホットブレンド 375gボトル缶」を発売し、一定の売上をキープしているようだ。

 飲料市場において缶コーヒーは各社、主力商品として位置付けされていることが多く、開発や広告展開に余念がない。今後は「レギュラー」カテゴリーの「缶タイプ」はもちろんだが、この「ブラック」カテゴリーの「ボトル缶」の重要性がさらに増してくるものと考えられる。各社の動向に注目していきたい。(編集担当:宮園奈美)