電気使用制限 違反1時間100万円以下の罰金

2011年06月02日 11:00

 経済産業省は7月1日から東京電力管内と東北電力管内の電力大口需用家(契約電力500キロワット以上)を対象とした電気使用制限の発動内容を1日、発表した。故意に違反した場合には1時間あたり100万円以下の罰金が科せられる。5時間を超えれば5回違反したものと算定する。

 対象期間は東京電力管内は7月1日から9月22日の朝9時から夜8時まで。東北電力管内は7月1日から9月9日までの朝9時から夜8時まで。

 使用電力の上限は「原則として、昨年の上記期間・時間帯においての使用最大電力値(1時間単位)の15%削減値」となっている。また、共同使用制限スキームも導入し、実効的な成果を優先した。

 こうした制限を定める一方、医療施設や医薬品製造業、医薬品製造販売・卸売業、医療機器製造業、老人福祉施設、介護保険施設、障害児(者)福祉施設などは削減対象から除外。と畜場や火葬場は削減率を10%に、一定の条件に該当する産業廃棄物処理施設や上下水道や上水道などに原水を供給する揚水機場は削減率を5%にした。

 このほか、交通関係でも東北・長野・上越・東海道新幹線や青函トネンルは削減対象から除外。夕刊紙の印刷工場も午前10時から12時の間については削減対象から除外。一般紙の夕刊印刷工場も12時から午後3時までは対象から除外されるなど、新聞媒体も優遇された。

 また、被災地の自治体の要請で大震災により失業した被災者を5人以上雇用する被災地立地の事業所の需用設備についても削減対象から除外するなどの配慮がなされた。
(編集担当:福角忠夫)