政府は17日の閣議で「政策推進指針」を閣議決定した。指針は震災復興と並ぶ日本再生の方針を提示したもの。
経済財政運営の基本方針として「当面」の取り組みでは、東日本大震災、東電原発事故による被災者への支援、災害復旧、原発事故に対する早期対応などを最優先に取り組むとし、同時に、自粛ムードの払拭、生産設備・施設の再建、電力の需給対策、雇用対策、国内外の風評被害の防止策などを集中的に推進するなどとしている。
また、今後3年程度に照準を合わせた「短期方針」では被災地域への本格的な復興支援をはじめ、災害に強いエネルギー供給体制の構築、日本ブランドの復活・強化、震災復興に必要な財源確保と社会保障と税の一体改革を実行に移すことなどを明記した。
「中長期での方針」では、中長期的な自律的成長の実現を軸に、安全で安定的な供給・効率で環境への要請に応える新たなエネルギー・環境構造の強化などをあげた。
社会保障と税の一体改革では6月末までに成案を得るとしたほか、国家戦略の再設計・再強化(再始動)では今月から新成長戦略実現会議を再開する。この会議において、環境・エネルギー大国戦略の見直しに向けた検討を始める。国家間の絆強化に向けた戦略では環太平洋パートナーシップ(TPP)協定の交渉参加の判断時期を総合的に検討するなどとし、交渉参加の判断時期を当初の6月から先送りにし、さらに多角的な視点から慎重に検討していく姿勢をみせている。
(編集担当:福角忠夫)