日本動物愛護協会はじめ日本獣医師会、日本動物福祉協会、日本愛玩動物協会の4団体で構成する緊急災害時動物救援本部は環境省動物愛護管理室から職員派遣も受け、動物保護に対応するとともに、ようやく始まった仮設住宅の建設に対応して、ペット飼育者と動物が苦手な人、動物アレルギーを有する人との住み分けを図ることにより、仮設住宅でもペットと居住をともにできるよう仮設住宅建設の自治体に理解と協力を求めている。
緊急災害時動物救援本部によると、避難指示が出ている地域でもペットを残し避難できないと居残る人や立ち入り禁止区域にある自宅へ餌を与えるために戻る人、ペットと避難できたのに避難所で飼育が困難なため、泣く泣くペットを手放さざるを得なくなったなど、多くの課題が出てきている。
このため緊急災害時動物救援本部では飼い主の精神的ケアの観点からも仮設住宅でペットが飼育できるようにすれば、大きな生活支援につながるとともに、動物の大量処分やペットの放棄を未然に防ぐことが可能になると訴えている。
また、そのために居住区の区分けと飼育上のルールづくり(室内飼育やペットスペースの確保、飼育者らによる敷地の清掃など)を行えばトラブルを防ぎ、人と動物の住み分けがうまく行くと提案している。
また、保健所に保護されたペットが数日間で処分されてしまうというようなことはないので、ペットが行方知れずの場合には近くの保健所を訪ねるのも良い。また、ペットを一時預かってほしいという人は日本動物福祉協会(電話03・5740・8856)へ問い合わせると、相談にのってもらえる。
(編集担当:福角忠夫)