電子認証サービスの提供を主要な事業とするクロストラストは、災害支援サイトへの実在確認付きSSLサーバ証明書の無償提供を15日より開始している。
今回の震災はインターネットを通じて様々な災害復旧支援が取り組まれているがその一方で、災害の発生に乗じ、善意の第三者を装う偽募金サイトの存在も既に報告されている。同社は、特に情報の錯綜する災害直後のこの時点において、団体の実在確認が可能なSSLサーバ証明書を提供することで善意の災害支援団体に少しでも協力できればと考えているという。
提供する「EnterpriseSSL for クラウド」は、サイト運営者の身元を確認した上で発行される実在確認付きSSLサーバ証明書(OVSSL証明書)であり、発行対象組織の審査がどうしても必要となる。この点、ドメインの所有者確認だけで発行される、いわゆるDVSSL証明書とは異なり、証明書発行までに若干の時間を要するが、サイト運営者の実在確認という証明書本来の機能を満たすためには必要不可欠だという。審査手続きについては極力、申請者に負担の無い方法で対応したいと考えている。
今回の無償提供は、現時点では法人を対象としたものだが、災害支援に取り組む団体の中には法人格をもたない団体も多数存在する・いらっしゃるかと存じます。同社では、法人格をもたない災害支援団体についても、団体代表者個人の身元確認のスキームについて検討をすすめているという。