平成23年度予算案が衆議院を1日通過。参議院に送付された。このうち、厚生労働省が医薬品や医療機器の安全対策を進めるために計上した額は12億8000万円と前年度当初に比べ2億6100万円増加した。
主なものでは薬害発生や薬害拡大防止のために、所轄行政機関に適切な措置をとるよう提言などを行う大臣直属の「医薬品等監視・評価委員会議」(仮称)の設置(800万円)や大学病院など5箇所に1000万人規模のデータを収集するための医療情報データベース構築と医薬品医療機器総合機構に情報分析システムを構築し、医薬品の安全対策を推進するための「医療情報データベース基盤整備事業」(3億7300万円)などがあり、データベース構築のための基盤整備に必要な経費の半分を国が負担することにしている。
また、GMP(医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準)に対する調査体制を強化するため700万円を計上した。これは前年度の3.5倍増。厚生労働省では医薬品医療機器総合機構や地方自治体の査察部門の資質向上を図り、GMP査察で国際整合化を図るとしている。
(編集担当:福角忠夫)