丸紅は10日、ダッカ市近郊の複合火力発電所建設をバングラデシュ発電会社から約310億円で単独受注したと発表した。
主要機器であるガスタービン並びに発電機を三菱重工業から、蒸気タービン並びに発電機を富士電機システムズから調達し、2013年7月に完工する予定。受注金額は約310億円で、バングラデシュにおいては同国政府系電力会社が所有する最大の複合火力発電所となり、日本企業が同国において受注した発電所としても最大となる。
バングラデシュは、人口が急増しており、特に都市部における過密化が深刻な問題となっている。国内における発電設備容量は約6000メガワットと、慢性的な電力不足に悩まされており、電力インフラの整備は、同国政府にとって急務となっている。近年は韓国企業が大型受注を相次いで獲得するなど、活発な動きを見せている中、日本政府も国内企業の参入を積極的に支援していく方針を打ち出しており、今回の丸紅の大型単独受注獲得をきっかけに、日本勢の巻き返しが期待されている。