東芝が米国にて電車用電気品を受注

2011年01月25日 11:00

 東芝<6502>は、ワシントン首都圏交通局(以下、WMATA)向け地下鉄電車用駆動システム及び車両情報システム、さらに北東イリノイ州地域公社(以下、METRA)向け2階建電車用駆動システムに受注に関して、どちらも契約に至ったと発表した。

 WMATA向け受注は、昨年8月に、川崎重工業<7012>の米国現地法人であるKawasaki Rail Car(以下、KRC)がWMATAから車両一式を受注したもので、このたび東芝インターナショナル米国社(以下、TIC米)がKRCと428両分の車両用モーター、インバーター、ギアなどの駆動システム及び車両情報システムの納入に関する契約を締結したという。また、METRA向け受注は、昨年9月、日本車輌製造<7102>と住友商事<8053>が車両一式を受注したもので、TIC米は日本車輌に対して2階建電車160両分のモーター、インバーター他駆動システムを納入する。いずれも製造は、大半をTIC米で行う計画で、WMATA向けは2012年1月から、METRA向けは2011年10月から順次納入を予定しているという。

 現在、米国ではワシントンやシカゴなどの都市交通の既存電車の更新や高速鉄道の新設などにより鉄道車両に対する需要が高まっており、2015年までに電車案件だけでも6,000両以上の新規購入計画が見込まれている。そんな中、東芝は交通システム事業における海外売上比率を2009年度の約4割から2015年度に約7割に引き上げることを計画しており、今後も市場規模の拡大が見込まれる北米地域を重要地域の一つとして位置づけ、受注活動を積極的に展開していきたいとしている。