ソニーとシャープ、電子書籍端末で真っ向勝負、配信サービスは

2010年12月03日 11:00

 25日にソニー <6758>が発表した「リーダー」の発売日と、29日にシャープ<6753>が発表した「ガラパゴス」の発売日がともに12月10日となり、今年の年末商戦における両サイドの真っ向勝負が予想される電子書籍端末市場。ラインナップは、「リーダー」がそれぞれ5型と6型のディスプレイを備えた2種類、「ガラパゴス」も同じくそれぞれ5.5型と10.8型のディスプレイを備えた2種類となっており、購入を考えるユーザーは今後、両端末のスペックを注意深く見比べることになる。

 ユーザーが購入を考える際には、端末の性能だけでなく、それぞれの配信サービスの相違も考慮しておかなければならないだろう。ソニーは、「リーダー」の発売と同時にブックリスタなどと連携したオンラインブックストア「Reader Store」をオープンする。ここでは、文芸や小説、エッセイ、ビジネス書といった幅広いジャンルで、新刊を含む幅広いラインアップを提供する。サービス開始時は2万冊以上の書籍を準備し、雑誌や新聞といった書籍以外の媒体も順次追加していく予定となっている。「Reader Store」では、著者やジャンル、ランキングなど、様々なカテゴリでの分類検索や、ユーザーの嗜好に合った本を紹介する「本棚機能」や、日々のトピックスにちなんだ書籍を紹介する「本日のオススメ」といったサービスで、ユーザーに対し能動的に働きかけていく。

 一方のシャープも、同じく10日にストアサービス「TSUTAYA GALAPAGOS」を開始。こちらは新聞、雑誌、書籍など2万4000冊からスタートし、年内には3万冊に達する見込みだ。購読価格は、書籍が210~1470円、雑誌が330~1200円、新聞が月525~4000円となっており、雑誌によっては定期購読の割引もある。さらに、無線LAN経由の定期配信サービスが可能で、定期購読の申し込みを行った新聞や雑誌が設定した時間に自動配信され、常に最新版を読むことができるというサービスも魅力的だ。

 ただ電子書籍を配信する、というだけでなく、端末と同じようにどちらの配信サービスにも独自の色が現れており、ユーザーにとっては端末と配信サービスの双方の利点や、今後の展開を予想して、どちらを購入するのかを選択する必要がありそうだ。
(編集担当:上地智)