政府の高齢者医療制度に関する世論調査で、回答者の77.9%が後期高齢者医療制度廃止後の新たな医療保険制度に関心を持っており、現在、検討されている新たな医療保険制度の内容についても51.8%の人が適切とし、適切でないとする回答(25.9%)の2倍にのぼったことが分かった。
調査は高齢者医療制度に関する国民の意識を把握することにより、今後の参考にする目的で今年9月9日から19日の間に全国の20歳以上の3000人を対象に、調査員による個別面接聴取で実施され、1941人から有効回答を得た。
調査では、現在検討中の新たな医療保険制度について説明。検討している制度では(1)サラリーマンである高齢者やサラリーマンに扶養されている高齢者(75歳以上の約2割)は勤務先の会社の健康保険などに(2)それ以外の高齢者(75歳以上の約8割)は住んでいる地域の国民健康保険(国保)などに、それぞれ74歳以下の人たちと同じ医療保険制度に加入する。サラリーマンに扶養されていれば75歳以上の人も74歳以下の人と同様に保険料の負担がなくなる仕組み。
これについて、51.8%の人が適切と回答し、25.9%が適切でないと回答した。また、同じ都道府県に住み、同じ所得であれば、同じ保険料になるように全ての年齢で都道府県ごとに保険料を統一することについて尋ねた回答でも、65.2%が「適切」と回答し、「適切でない」は23.7%にとどまった。
(編集担当:福角忠夫)