広がるSNS利用、政党・選挙候補者向けサービスも開始

2013年04月11日 17:52

 平成23年版情報通信白書によると、平成17年の全体シーンにおけるコミュニケーションツールの利用時間の上位は、「メールを読む・書く(携帯電話)」(15.65分/日)、「通話をする(固定電話)」(11.71分/日)、「メールを読む・書く(パソコン)」(11.65分/日)であったものの、平成22年には「メールを読む・書く(携帯電話)」(20.55分/日)、「メールを読む・書く(パソコン)」(19.73分/日)、「サイトを見る(パソコン)」(18.64分/日)となっており、各コミュニケーションツールの利用時間が大きく変遷していることが窺える。昨今のSNSの普及により、この傾向はさらに強まっていることは想像に難くないであろう。こうした動きが政治の世界にも影響を広げつつあるようである。

 4月10日、セプテーニ<4293>が、現在国会内で協議が進められている公職選挙法の改正に伴うネット選挙解禁に向けて、政党・選挙候補者向けにFacebookページ制作・運用支援パッケージサービスの提供を開始すると発表した。

 セプテーニは、2010年からFacebook関連サービスを開始し、現在までに延べ300社以上のサポートを実施。Facebookから「認定マーケティングデベロッパープログラム」の認定企業としても選出されており、国内トップクラスの実績を持つ企業である。このセプテーニが、政党・選挙候補者向けに、Facebookページの開設から投稿をはじめとした運用支援、さらにFacebookページ内でメールマガジンの購読希望者を募り、配信管理までを行える専用アプリの導入まで、一括して提供するという。また、日本の有権者の投票をサポートし、有権者と政治家のコミュニケーションを変えるための新しい政治メディアである「日本政治.com」と相互に連携を行うことでFacebookページへの誘導促進を図るためのサポート支援も実施するとのこと。

 各地で下される2012年衆議院議員選挙に対する違憲判決、一向に進まない国会議員の定数削減の議論、そしてネット選挙の解禁に向けた動きなど、選挙に関する話題がにわかにざわついている。結果、本来の職務である政治が疎かになり、本末転倒となってはいるのではないだろうか。(編集担当:井畑学)