国土交通省と中小企業庁は全国の建設業者約2万8000業者(大臣許可3000業者、知事許可2万5000業者)を対象に建設業法に基づく「下請取引などの実態調査」を実施する。国土交通省が5日、発表した。
これは建設工事にかかわる下請取引の実態を把握するとともに、法令違反について指導するなど、適正化を図るためのもの。
昨年度の調査(対象2万7406業者、有効回答1万5008業者)では「元請・下請を問わず建設工事を下請負人に発注したことのある建設企業1万1645業者のうち、建設業法に基づく指導を行う必要がないと認められる建設企業(適正回答者)は341業者に留まり、多くの建設企業に何らかの建設業法違反が認められる結果が出ていた」。
また、施主から元請負人へのしわ寄せをみると、追加や変更契約の締結拒否、サービス工事の強要といったものが不当取引全体の35.6%を占めていた。
(編集担当:福角忠夫)