忙しい女性に大人気、オールインワンタイプの化粧品

2013年04月13日 20:01

 近年は働く女性の増加に伴い、短時間でスキンケアから化粧下地までを完結できる基礎化粧品、オールインワンタイプが注目を浴びている。富士経済の調べによると、化粧品市場のなかでもオールインワンタイプのカテゴリーは、2011年366億円(前年比127%)と急成長を遂げており、各社、様々な商品が登場しているようだ。

 ロート製薬<4527>は、化粧水売上個数No.1の「肌研(ハダラボ)極潤パーフェクトゲル」より、美白タイプの「極潤 美白パーフェクトゲル」を新発売している。同製品は「化粧水」「美容液」「乳液」「クリーム」「パック」の5つの機能を一度に実感できる潤いのつまった美白高保湿ゲルで、これ1つでスキンケアが完了するオールインワンタイプ。「美白有効成分のアルブチンと、3種類のうるおい成分(ビタミンC誘導体・ヒアルロン酸Na・ナノ化ヒアルロン酸)を配合しています。「美白効果」と極潤の「保湿力」を両立させた濃厚な使用感のジェルが、紫外線などで乾燥しがちな肌にうるおいを与え、肌を柔らかく整えます。濃厚な使用感なのにべたつかず、みずみずしい肌に仕上がり、夏場のスキンケアにもおすすめです」と担当者。また同社の調査によるとスキンケアの際に「面倒なお手入れをせずにてっとり早く綺麗になりたい」と考える人は60%おり、実際に70%の方が3ステップ以下でスキンケアを完了させていることが判明している。2011年8月に発売した「極潤パーフェクトゲル」は初年度売上10億円を超える大ヒット(ロート出荷金額)を達成。今回、新たに美白タイプを登場させたことは、市場をさらに盛り上げる狙いもあるという。

 資生堂<4911>からはセルフスキンケアブランドアクアレーベルの「オールインワンジェルクリーム」が人気を得ている。発売から1カ月で出荷個数58万個(同社調べ、8月21日~9月20日)を記録し、持続的に好調をキープしているようだ。また、オールインワンゲルのパイオニアでもあるドクターシーラボ の「アクアコラーゲンゲル」は、累計販売個数2500万個を突破、現在はニーズに応じて配合などを変え、種類豊富にラインアップし、ユーザーから持続的な支持を獲得している。さらに通販チャンネルで人気がある商品としては、62種類もの美肌成分を配合したオールインワンジェル「メディプラスゲル」や14種類の天然草花エキスを配合した「青じゅる」、50gで4,800円と価格は高めだが、すっぽんエキスの力で保湿効果が期待される「SPプレミアムコラーゲンゲル 」などが挙げれらる。

 オールインワン化粧品が支持される要因として時間に追われる忙しい朝、化粧する時間が凝縮されることで時間に余裕が生まれること、そして何本も化粧品を揃えなくても済むことから、コストパフォーマンスにも優れていることが大きいと考えられる。どれだけ多忙であっても、また不況により経済的に苦しくても、やはり美しくいたいと願う女性は多いはずだ。そのため今後もオールインワン化粧品市場の活況は続くと考えられる、注目していきたい。(編集担当:宮園奈美)