いわゆる一人係長 責任明確化のために必要

2010年06月29日 11:00

 アルバイト職員等を除いて正規の職員の部下を全く有しない「一人係長」について、馳(はせ)浩衆議院議員(自民党)が「国家公務員の能力・業務評価とは無関係に、同時昇進等の横並び人事の慣行や不必要な係の創設等につながっているのではないか」と政府に問い質した案件で、菅総理は「一人の職員で担い得る事務量であっても責任の明確化のために組織として位置付けることが適当な場合もあることから、係等の組織の長に常勤職員の部下が存在しないからといって、御指摘の不必要な係の創設に当たるとは考えていない」とした。

 菅総理は「人事管理は職員の採用年次や合格した試験の種類にとらわれてはならず、人事評価に基づいて適切に行われなければならないこととされており、各任命権者において、能力及び実績に基づく人事管理が行われている」とした。あわせて、人件費についても触れ「一般職職員の給与に関する法律において、職員の職務の級は職制上の段階等を踏まえて人事院の設定する職員の職務の級ごとの定数の範囲内で決定することとされているため、いわゆる一人係長を置くことで、人件費が不当に増加することもない」と答弁した。
(編集担当:福角忠夫)