【日経平均】313円高で4年10ヵ月ぶり13800円台回復

2013年04月25日 08:18

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値上がり銘柄数1390に対して値下がり銘柄数258の全面高で、値下がりセクターは電気・ガスと建設の2業種だけだった。

 自動車が好調で、マツダ<7261>は12円高、トヨタ<7203>は110円高で売買代金ランキングの5位と6位に顔を揃えた。ホンダ<7267>は75円高、日野自動車<7205>は52円高で年初来高値を更新した。ハイテク系で上昇が大きかったのは190円高の東京エレクトロン<8035>、72円高のアドバンテスト<6857>の半導体製造装置関連に、50円高のキヤノン<7751>というところ。ニュースで減益、減益と騒ぐアップル関連銘柄は、イビデン<4062>が65円高で年初来高値更新、日東電工<6988>が140円高、太陽誘電<6976>が16円高で年初来高値更新、村田製作所<6981>が20円高と、良い方に反応していた。日本電産<6594>は今期の業績見通しが最終利益が500億になるなどV字回復の大幅増益。昼のアナリスト説明会では「業績予想の下振れはあり得ない」と威勢のいい永守節が炸裂し420円高で年初来高値を更新した。永守重信社長の「上場子会社を完全子会社化する」という発言に反応して値上がり率ランキングの7位に日本電産トーソク<7728>、10位に日本電産コパル<7756>が入った。

 いつもは地味な化学メーカーへの買いが盛り上がり、信越化学<4063>は180円高で年初来高値更新、宇部興産<4208>は16円高、三井化学<4183>は18円高、住友化学<4005>は31円高で年初来高値を更新し値上がり率17位、東ソー<4042>は29円高で年初来高値を更新し同18位に入った。

 値上がり率1位のTAC<4319>は50円高でストップ高比例配分。会計、法律分野の資格の学校で、前期の経常利益を3.7億円の黒字に上方修正して好感された。転職サイトのリブセンス<6054>は、政府の産業競争力会議の雇用制度改革案がプラスに作用するという思惑で1000円高のストップ高で年初来高値を更新し値上がり率8位に入った。

 カヤの外だったのが電力と建設で、電力は茂木敏充経済産業大臣が前日のテレビ番組で「原発再稼働は秋がメド」と漏らしたが市場の反応はクールで東京電力<9501>は値動きなし。19円高の四国電力<9507>以外はプラスの銘柄でも1ケタ高にとどまった。建設は大手ゼネコン4社が前日の反動で全てマイナスで、鹿島<1812>と大林組<1802>は値下がりランキングの15位と17位。不動産は大引けで買い戻されて三井、三菱、住友の3社は全てプラスで終えた。

 この日の主役は三菱自動車<7211>。21円高で値上がり率5位に入り、売買高1位、売買代金3位でこの日だけで5億株近くが取引された。前期の経常利益を620億円から930億円に、最終利益を130億円から380億円に上方修正する発表を行い買いを集めた。最終利益は前期比45.7%減の予想をくつがえし58.8%増になる見通し。リコール隠し問題発覚以来ろくなことがなかったが、円安メリットをたっぷり吸い込んでようやく春がめぐってきたのだろうか。(編集担当:寺尾淳)