NYダウは+19ドルで連日小幅高。3月の中古住宅販売件数が前月比マイナスで、キャタピラーの決算が減収減益で住宅中心に好調だったアメリカの建設需要にブレーキがかかったことが確認された。雇用統計はウソをつかない。金や原油の市況が3日続伸したのが下支えだった。23日朝方の為替レートは、ドル円が99円台前半、ユーロ円が129円台半ばで前日より円高が進行。日経平均は22.77円安の13545.60円で始まり、一時プラス圏に浮上したが、午前10時45分に発表された中国のHSBC製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値が前回の51.6から50.5に悪化して市場予測の51.4を大きく下回るとマイナスに逆戻り。上海総合指数は急落し、ドル円は98円台になり日経平均は一時13519円まで下げた。後場は13500円近辺まで下げれば押し目買いが入り、13560円近辺まで上がると上値が抑えられてもみあう展開で、終値は38.72円安の13529.65円で3日ぶりに反落した。値上がり銘柄数937が値下がり銘柄数660を上回り、TOPIXは-1.82の1143.78と悪くない。売買高は43億株だが売買代金は2兆7123億円で3日連続で3兆円割れ。日銀の金融政策決定会合を26日に控え様子見ムードもひろがっていた。
上昇セクターは保険、建設、その他金融、水産・農林、サービス、電気・ガスなど。下落セクターは不動産、ゴム、鉱業、銀行、倉庫、輸送用機器などだった。
銀行株は3大メガバンクは全て下落し、証券は野村HD<8604>が再び下落し7円安でもジャフコ<8595>は大和証券が投資判断を引き上げ100円高で年初来高値を更新。SBIHD<8473>の人気は全く衰えず300円高のストップ高で15日連騰し値上がり率3位、売買高16位、売買代金2位。しかしそれに負けず目立っていたのがアイフル<8515>で、ストップ高の150円高、終値1080円で4ケタ銘柄の仲間入り。値上がり率7位、売買高6位、売買代金1位に入った。その他金融セクターの僚友オリコ<8585>も20円高で売買高9位、売買代金8位になった。
自動車関連では富士重工<7270>はアメリカででの投資額を100億円上積みして年産37万台体制にするというニュースで8円高で年初来高値を更新したが、トヨタ<7203>は40円安、マツダ<7261>は2円安。東洋ゴム工業<5105>はアメリカでの生産能力を3割引き上げるという報道で18円高で年初来高値を更新したが、ブリヂストン<5108>は75円安。IHI<7013>は円安で輸出採算が改善し前期の最終利益が39%増の330億円という業績観測報道で9円高で年初来高値を更新したが、三菱重工<7011>は2円安。電子部品大手6社も日東電工<6988>は40円高、日本電産<6594>は70円高で年初来高値を更新したが他4社はマイナス。そのように同業種でも高安まちまちになるのが決算発表時期の「業績相場」の特徴だ。
その決算発表を午後2時にJFEHD<5411>が行い、アナリスト予測を上回ったため一時82円高まで上昇したが終値は9円高という激しい値動き。新日鐵住金<5401>が同調し7円高まで上昇して終値は2円高で売買高12位。神戸製鋼<5406>も2円高と買われていた。東ソー<4042>は午後1時に前期決算見通しの営業利益の40億円上方修正を発表し、減益から増益に変わったことで20円高と上昇した。