今週の振り返り 1ドル100円手前の円高折り返しで続落の週

2013年05月05日 16:37

218_e

ゴールデンウィークの谷間は売買も日経平均も尻すぼみで中・小型株の物色だけが盛んだった。

 GWの谷間の最終日、4連休前の日経平均は72.10円安の13727.25円で始まった。商いも細って静かな値動きで、前場はマイナスでも13700円台を維持していたが、後場は一段安になり午後1時半すぎには13700円を割り込み一時161円安に。「利益確定売りの金曜日」は3連休前は下げがきついが、今週は休日1日追加でさらに厳しく、夜のECB理事会や3日のアメリカの雇用統計発表を前にした手控えムードも加わった。それでも大引けでは値を戻し、105.31円安の13694.04円で今週3日間の取引を終えた。14000円台乗せどころか日経平均は今週全敗し、昨年11月以来の4日続落で前週末より190円も下げた。小型株がひろく買われて値下がり銘柄869に対して値上がり銘柄は728と意外に多く、TOPIXは-5.09の1153.28で健闘。売買高は27億株、売買代金は2兆1791億円で、今週は日を追うごとに売買が減っていった。

 業種別の値上がりセクターは電気・ガス、空運、医薬品、銀行、陸運、金属製品、精密機器の7業種のみ。値下がりセクターは下から鉄鋼、パルプ・紙、その他金融、ゴム、倉庫、機械の順番だった。

 来週の展望 10日のマイナーSQは決算発表もピークに

 5月第2週(7~10日)は、6日の月曜日は「こどもの日」の振替休日なので取引があるのは4日間。10日は第2金曜日なのでマイナーSQ清算値算出日になる。6日はロンドン市場は休場だが、それ以外は来週はNY市場もヨーロッパやアジアの市場も休場はなく、GW明けで7日から日本の機関投資家も復帰してくる。株式市場を待っているのは3月期決算の発表ラッシュで、特に10日は約640社が集中する発表ラッシュになる。

 主要企業では、7日は昭和シェル石油<5002>、三井物産<8031>、三菱地所<8802>、三井倉庫<9302>など、8日はトヨタ<7203>、富士重工<7270>、東芝<6502>、ダイキン<6367>、IHI<7013>、三菱商事<8058>、伊藤忠商事<8001>、双日<2768>、味の素<2802>、ダイワボウHD<3107>、昭和電工<4004>、田辺三菱製薬<4508>、住友重機械<6302>、荏原製作所<6361>、凸版印刷<7911>、丸紅<8002>、日本通運<9062>など、9日はソニー<6758>、武田薬品<4502>、スズキ<7269>、テルモ<4543>、ニコン<7731>、帝人<3401>、三井不動産<8801>、DeNA<2432>、長谷工<1808>、博報堂DYHD<2433>、宝HD<2531>、旭化成<3407>、三菱ケミカルHD<4188>、塩野義製薬<4507>、タカラバイオ<4974>、JXHD<5020>、住友ゴム<5110>、旭硝子<5201>、DOWAHD<5714>、古河電工<5801>、フジクラ<5803>、GSユアサ<6674>、ルネサスエレクトロニクス<6723>、ミツミ電機<6767>、バンダイナムコHD<7832>、H2Oリテイリング<8242>、オリックス<8591>、日本テレビHD<9404>、セコム<9735>、コナミ<9766>、ヤマダ電機<9831>など、10日は新日鐵住金<5401>、日産自動車<7201>、日立<6501>、パナソニック<6752>、東レ<3402>、住友金属鉱山<5713>、NTT<9432>、大和ハウス工業<1925>、ヤクルト本社<2297>、三越伊勢丹HD<3099>、東ソー<4042>、三井化学<4183>、宇部興産<4208>、コニカミノルタ<4902>、ライオン<4912>、三菱マテリアル<5711>、住友電工<5802>、クボタ<6326>、千代田化工<6366>、セガサミーHD<6460>、島津製作所<7701>、大日本スクリーン<7735>、セイコーHD<8050>、AOKIHD<8214>、青山商事<8219>、りそなHD<8308>、千葉銀行<8331>、横浜銀行<8332>、オリコ<8585>、東京建物<8804>、東急不動産<8815>、住友倉庫<9303>、TBSHD<9401>などが決算発表を行う。

 国内の経済指標は、8日に4月の車名別新車販売台数、9日に4月の東京都心オフィス空室率、3月の景気動向指数、10日に3月の国際収支、4月上・中旬の貿易統計、4月の景気ウォッチャー調査が、それぞれ発表される。3月分の小売業の販売額などのデータは上向きが多いので景気動向指数は期待できそうだが、景気ウォッチャー調査で足元の景気が冷え込んでいないか気になる。

 海外の経済指標は、6日に中国の4月のサービス部門購買担当者景気指数(PMI)、7日にアメリカの3月の消費者信用残高、8日に中国の4月の貿易統計、9日に中国の4月の消費者物価指数(CPI)、卸売物価指数(PPI)、アメリカの3月の卸売在庫、4月のチェーンストア各社の既存店売上高、10日にアメリカの4月の財政収支が、それぞれ発表される。

 9日にスペイン国債の入札があるが、ECBの利下げの後だけに波乱もなく消化できそうだ。8~9日にイングランド銀行(BOE)の金融政策委員会が開催されるが、イギリスの経済は1~3月期はプラス成長で、政策金利は過去最低水準の0.5%でECBと揃ったので追随利下げの可能性は薄い。そのイギリス・ロンドンの西の郊外にあるアイルズベリーで10~11日、G7財務相・中央銀行総裁会議が開催される。それに先立ち10日にFRBのバーナンキ議長が講演を行う予定になっている。アメリカの1~3月期決算発表は、主要企業は7日にウォルト・ディズニーがある程度で、ほぼ終了する。