【日経平均】TOPIXはプラスでも日経平均23円安で続落

2013年04月30日 21:26

 前週末26日のNYダウは11ドル高。1~3月期の実質GDPの前期比伸び率は2.5%で市場予測を下回ったがミシガン大学消費者態度指数は市場予測より良く、アマゾンの決算は悪くてもシェブロンの決算は良いなど経済指標も企業業績も強弱まちまちで、綱引きの結果が小幅高だった。週明け29日のNYダウは、3月の住宅販売保留指数が市場予測を超える上昇をみせたという要素もあったがムードは「イタリアばんざい」で、レッタ大連立内閣の成立を好感し106ドル高で3日続伸。とはいってもユーロの上昇幅は限られ、30日朝方の為替レートはドル円は97円台後半、ユーロ円は128円前半で、26日夕方と比べてドルに対して少し円高、ユーロに対して少し円安になっていた。

取引時間前に発表された国内経済指標は、3月の完全失業率は4.1%で前月比0.2ポイント改善、有効求人倍率は0.86倍で前月比0.01ポイント改善、3月の家計調査の2人以上世帯家計支出は前年同月比5.2%増で3ヵ月連続のプラス、3月の鉱工業生産指数速報値は前年同月比0.2%増で4ヵ月連続のプラス、3月の小売業販売額は前年同月比0.3%減で3ヵ月連続のマイナスだったが、百貨店、スーパーの大型店に限っては3.5%増、コンビニは新規出店が多かったので5.1%増だった。そのように全般的にはいい数字が出ていた。

 3連休明けで材料が蓄積し、国内主要企業の決算発表も多く予定され、国内の投資家が連休モードで海外投資家主体の市場になるため荒れるのも覚悟の30日の日経平均は29.31円安の13854.82円と小幅安で始まったが、TOPIXはプラスで始値から「NTねじれ現象」。その状態は前場ずっと続き、日経平均は何度も13800円を割り込み、一時は3ケタ安。値上がり銘柄数が値下がり銘柄数の約2倍あっても、ファナック<6954>が4ケタ安でファーストリテイリング<9983>も安かったためで、そんな「御三家」の値動きに振り回されるのは、やはり海外投資家主体になる連休の谷間ならでは。後場は日経平均も下げ幅を圧縮し、たびたびプラス圏にタッチするものの12円高止まり。大引け直前に大量の売り注文が出て日経平均終値は23.27円安の13860.86円と続落したがTOPIXは+3.94の1165.13で、結局最後まで「NTねじれ現象」だった。売買高は34億株、売買代金は2兆8362億円で、近頃にしてはやや薄商いなのも連休の谷間のせいか。

 値上がり銘柄は983で値下がり銘柄611より多く、東証1部33業種別騰落率も25業種がプラス。上位は証券、空運、鉱業、建設、石油・石炭、食料品などで、下位は輸送用機器、電気機器、パルプ・紙、非鉄金属、精密機器、繊維など輸出関連が多かった。